建勲神社 がおすすめのワケ
京都の文化遺産や寺社仏閣と聞いて何を思い浮かべるでしょうか?多くの人が清水寺や北野天満宮などの名を挙げるでしょう。多くの寺社仏閣を有する京都ですが、それこそ、母数が多いばかりにあまり名の知られていない神社も多くあります。
今回ご紹介する建勲神社もその一つではないでしょうか?建勲神社は明治2年(1869年)に創建された織田信長公を祀る神社です。
神社、と聞くと日本神話に出てくるような〇〇大御神や、〇〇尊、といった神様を祀っている印象があるかと思いますが、この建勲神社では信長公を主祭神とし、子息の信忠を配祀しています。
建勲神社は「日本が外国に侵略されなかったのは、日本を一つにまとめ上げた信長公の功績によるもの」として明治天皇のご下命に寄り創建された神社です。江戸時代後期から明治時代初期に藩祖を祀った神社を建てるのが流行りだったらしく、建勲神社もその一つ。
建勲神社は正しくは「たけいさおじんじゃ」と呼びますが地元の方からは「けんくんさん」と呼ばれ親しまれています。立地も、京都にはよくあることですが住宅街の中にその入口があり、ご近所の方がよくお散歩にいらしている姿を目にしますね。
船岡山の中腹に鎮座しており、表参道から御本尊までは急且つ長い階段を上っていくことになるのですが、登り切れば境内からは京都タワーの方面の景色を一望することが出来ます。比叡山や大文字山、東山三十六峰もここから眺めることが出来るので是非めげずに登り切ってほしいところ。階段を避けたい方は北参道から向かわれることをお勧めします。
織田信長を祀っている為か、近年人気のゲームにちなんでか、重要文化財として所蔵されている宗三左文字を始めとした織田家所縁の刀をデザインしたの御朱印長の授与などが開始されています。また、聖地巡礼で訪れる方も多いようですね。
主な祭事は10月19日に行われる「船岡大祭」。これは永禄11年(1568年)の信長公が上洛(京都に入ること)した日にちなんでいるそうな。御祭神である信長公の功勲を後世へと伝えるべく、鎮座当初より行われているお祭りですね。信長公が桶狭間の戦いの前に待ったと言われる仕舞『敦盛』や舞楽、年によっては宝物の展示、火縄銃演武の奉納も行われます。
残念ながら筆者は実際にこのお祭りに参加したことはないのですが、地元だけではなく各地のファンが集まり大いに盛り上がるのだとか。
古都京都には多くの歴史的建造物や文化財がありますが、建勲神社は修学旅行の学生たちに埋もれ流されることなく、静かに歴史を楽しむことが出来る隠れスポットです。是非足を運んでみてはいかがでしょうか。
建勲神社 | 京都府京都市北区紫野北舟岡町49 |
授与品授与可能時間 | 9:00から17:00まで ※祭典等で対応できない可能性もある |
アクセス(バス) | 京都市バス「建勲神社前」または「船岡山」バス停より徒歩9分 |
アクセス(車) | 名神高速道路 京都南ICより約35分、京都東ICより約35分 |